サービスページは、AIで読みやすく直した結果、内容が元より不正確になることがあります。誤字ではなく、料金の単位や対応範囲、申込条件が自然な言葉へ置き換わることが問題です。
校正前に、変えてはいけない事実と、直してよい表現を分けます。保護項目を先に作れば、文章の改善とサービス内容の変更を同じ作業にせずに済みます。
この記事でわかること
- AI校正の前に保護するサービス情報
- 直してよい文章と、人の承認が要る変更の分け方
- 原文と校正後を意味の差まで比べる方法
- 公開を止め、担当者へ戻す条件
サービスページの校正は誤字修正だけではない
サービスページには、読みやすさと契約前の判断材料が同居しています。文章として自然でも、条件の意味が変われば公開情報としては使えません。
たとえば「月数時間から相談できます」を、「いつでも相談できます」と直すと意味が広がります。助詞や語尾の修正に見えても、対応できる範囲を変えています。
「対象外の場合があります」を「幅広く対応します」へ変えるのも同じです。曖昧さを減らしたのではなく、元にない約束を足しています。
そのため、AIへ全文を渡す前に2種類へ分けます。
- 表現を直してよい文章
- 意味を変えず、そのまま保護する事実
この分類がないまま校正すると、変更後の文章を一文ずつ読むだけでは誤りを見つけにくくなります。
先に4つの保護項目を抜き出す
最初に、公開中のサービスページや承認済み資料から保護項目を抜き出します。最低限見るのは、料金、対応範囲、対象外、申込条件の4つです。
| 保護項目 | 抜き出す内容 | 変化しやすい箇所 |
|---|---|---|
| 料金 | 金額、単位、税込・税別、期間 | 「から」の削除、月額と1回払いの混同 |
| 対応範囲 | 作業名、対象、提供方法 | 例示を全対応へ広げる言い換え |
| 対象外 | 受けない作業、緊急性、保証しない成果 | 否定を弱める、項目をまとめる |
| 申込条件 | 相談方法、契約前の確認、必要情報 | 相談と契約を同じ意味にする表現 |
抜き出した文には、根拠となるページや資料名も付けます。文章だけを保存すると、2つの資料が食い違ったときに、どちらを正とするか決められません。
日付も必要になる場合があります。ただし、更新日を付けるだけでは不十分です。現時点で責任を持つ担当者と、参照する公開ページまで決めます。
変更を「自由・要承認・禁止」の3段階へ分ける
保護項目を一律に編集禁止にすると、読みやすさを改善できません。変更の種類を3段階へ分けると、AIへ任せる範囲が明確になります。
自由に直せる部分
一文の長さ、重複した接続語、段落の分割、見出しと本文の順序です。意味が変わらない範囲で、読みやすさを整えます。
人の承認が要る部分
対象者の呼び方、サービスの強み、対応方法の要約です。表現を短くすると範囲が広がる場合があるため、担当者が差分を見ます。
変更しない部分
料金、期間、数値、対象外、契約や支払いに関する条件です。変更が必要なら校正ではなく、サービス情報を更新する別の作業へ切り替えます。
この3段階を指示へ含めても、最終確認は省けません。分類はAIの出力を保証するものではなく、差分を見る優先順位だからです。
AIへ渡す前に入力情報の扱いを決める
実在するページには、未公開の料金案や顧客名が混ざる場合があります。使うAIサービスのデータ取扱いを確認できないなら、実資料をそのまま入力しません。
校正の型だけ試す場合は、固有情報を仮の記号へ置き換えます。
[PRICE-A]:公開中の料金表記。変更禁止
[SCOPE-A]:対応する作業。要約は要承認
[EXCLUDE-A]:対象外。削除・弱い表現への変更禁止
[CONDITION-A]:相談や申込の条件。変更禁止
この記号は安全対策の代わりではありません。入力してよい情報を決めたあと、校正中の意味の変化を見つけるために使います。
社内ルールや利用サービスの条件を確認できないときは、公開文だけで試すか作業を止めます。文章を早く直すことより、入力範囲を誤らないほうが先です。
差分は文字ではなく意味で比べる
校正後は、変更前と変更後を並べます。見るのは文字の追加や削除だけではありません。主語、条件、範囲、断定の強さが変わっていないかまで確かめます。
| 見る点 | 校正前に問うこと | 変化の例 |
|---|---|---|
| 主語 | 誰がするのか | 利用者の作業が提供者の作業になる |
| 条件 | いつ当てはまるか | 「場合がある」が消える |
| 範囲 | どこまで含むか | 一例が全対応に広がる |
| 強さ | 確定か可能性か | 「支援できる」が「解決する」になる |
変更理由も一行で残します。「読みやすくした」ではなく、「主語を補った」「重複を削った」と書くと、承認者が意図を追えます。
元資料と校正前、校正後の3つを並べるのが要点です。校正前の文章自体が古い場合、2つだけを比較しても誤りを引き継ぎます。
文章が読みやすくても判断材料が足りない場合は、薄いAI文章を直す手順が使えます。ただし、保護項目を固定してから進めます。
公開を止める条件を先に決める
担当者の確認が必要な変更を、文章の流れで承認しないようにします。次のどれかに当てはまるなら、校正を終えても公開は保留です。
- 正とする料金表やサービスページを特定できない
- 公開ページと社内資料の条件が食い違っている
- 対応外を削る理由が記録されていない
- 契約や支払いに関する文を承認できる人がいない
- 入力した情報の扱いを確認できていない
保留したら、文章をAIへ戻さず、情報の責任者へ質問します。答えが出る前に別の表現を作ると、候補だけが増えて正しい文を選びにくくなるためです。
記事制作全体での中断条件は、企画・下書き・校正・公開判断を分ける手順へまとめています。サービスページにも同じ工程を使えます。
おわりに
AIでサービスページを校正する前に、料金、対応範囲、対象外、申込条件を保護します。直してよい表現、承認が要る変更、変えない事実を分けると、読みやすさと内容変更を混同しません。
保護項目の一覧と3列の差分表までは、自分でも作れます。正とする資料が決まらない、承認者が不明、入力情報の扱いを整理できない場合は、公開を止める条件です。
正とする資料を決めるところで止まるなら、公開中のページと社内資料を持ち寄る形からでも始められます。お力になれるかもしれませんので、お気軽にご相談ください。



